ガラスで未来を創造する。

中島硝子工業株式会社

加工によるガラスの割れ方の違い

  ◆ガラスの割れ方

 ガラスはその透明性を生かして建物に自然の光を採り入れたり、密閉容器の内部を観察する目的に利用されます。耐候性、メンテナンス性、耐薬品性に優れた安価で便利な素材ですが、“強い力を受けると割れる”いう特徴により思わぬ事故に繋がることもあります。今のところ割れないガラスを作るという加工方法は存在しませんが加工やガラスの種類によっては割れ方が変わりますのでその違いについて説明します。


通常ガラスの割れ  -
 力を受けた点を中心に周囲にひび割れが広がり、鋭利な角を持った大きな破片が生じます。フィルム貼りや合せガラス加工を行うと破片が大きいことで破片の接着力が確保され、効果的に破片の落下を防止します。通常ガラス、高透過ガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス等がこれにあたります。
 

網入りガラスの割れ -
 網入りガラスはガラスの内部に金属網が封入されており、同厚のガラスより弱い力で割れてしまいますが割れても破片が外れにくい効果があります。ガラスが割れても大きな開口を生じにくいので延焼防止用の防火ガラスとして使用されます。
 

合せガラスの割れ  -
 合せガラスは2枚のガラスを丈夫な樹脂フィルムで接着しており、ガラスが割れた場合もフィルムの接着力により破片が落下しません。網入りガラスより強度が高い反面、樹脂フィルムが火災の高熱に耐えられないので防火ガラスとしては使用できません。ガラスの硬さと樹脂の柔軟性により開口を生じにくいので防犯に適しています。
 

強化ガラスの割れ  -
 強化ガラスは熱処理により表面に圧縮応力、内部に引張り応力を入れることで強度を高めたガラスです。割れの原因となる僅かなヒビの発生、広がりを表面の圧縮応力が抑えるので高強度ですが、万一ヒビが内部の引張り応力層まで到達するとヒビの位置や大きさに関わらずガラス全体が細かい粒状に破砕します。
 

倍強度ガラスの割れ -
 倍強度ガラスは強化ガラスと同様熱処理で割れにくく加工したガラスです。内部に残る応力を強化ガラスより低く抑えることで割れても粒状に破砕せず通常ガラスに近い大きな破片となります。通常ガラスより丈夫ですが表面の圧縮応力が抑えられている分強化ガラスには劣ります。強度が必要で破片の落下を防ぎたい高層ビルで、フィルム貼りや合わせ加工と組み合わせて用いられます。
 
  各種ガラスの割れ方