「暑すぎたトップライト」 を踏まえて

 日経アーキテクチユアの2002年4−29号によれば、兵庫県の私立小学校で、室温が40度近くになる状態が発生したと報じられております。確かに、トップライトは冬場、室内に快適な光を取り込みますが反面、夏場においては太陽の熱を室内へ侵入させます。今回のようなトップライトによる温室化を防ぐには、どのようなガラスを使用すれば、温室化を軽減出来たのでしょうか。

●日経アーキテクチユアの記事抜粋
原因は吹き抜けのトップライト。ここから入る熱で室内を異常に暑くした。市に残っている教室の室温記録表では最高温度が6月下旬は36℃、7月上旬では39℃。ちなみに吹き抜け空間にある床は45℃ぐらいの暑さになっていたときもあった。

・問題となった校舎の平面図

●温室化の軽減
室内の温度上昇を防ぐためには、遮蔽シート等によって太陽光を遮蔽する案が浮かびます。しかし遮蔽シートによって、せっかく光を取り込むガラスを使用しているのに、覆い隠したくはないでしょう。太陽光線は、光のみを取り入れる可視光線と、熱を侵入させる日射光線が存在するため、日射光線を遮蔽するガラスを使用するのが好ましいのです。

●波長選択ガラス
太陽光線の熱を遮蔽し、可視光線を透過させるガラスとして、ヒートミラーペアガラスとカリフォルニアシリーズが挙げられます。ヒートミラーペアガラスは、複層ガラスにもなっているため、冬場、暖かい熱の放出も防ぎます。下記に今回問題となった兵庫県の私立小学校をモデルに、網入ガラスを使用したトップライトと、ヒートミラーペアガラス、カリフォルニアシリーズを使用したトップライトとを同条件にてシミュレーションを行い、室内温度の変化を比較してみました。

結果、室内温度は、網入ガラスと比較して20%〜30%軽減する計算結果となりました。